ピアノ学習者に交響曲を。

ピアノは一人で奏でられる。
さまざまな楽器の音域を網羅している。

しかし、逆に言えば”自己満足完結型”に陥ってしまう。

ピアノだけ弾いてても、ダメ。

交響曲、
協奏曲、
四重奏曲、
など、

まさに読んで字の如く。

交えて響かせる、
協力して奏でる、
重ねて奏でる、

ピアノ以外の楽器は、ほとんどが相手が居て、相手と共に音楽を作る。一つのものをつくりあげるのに、相手を知り楽器を知り、ハーモニーを探り、役割を知る。

ピアノは、あらゆる楽器の音域を網羅している。
という事は、一人で幾つもの楽器を重ねていく作業をしなければならない。

交響曲とピアノ作品はベートーヴェンで分かるように、連動している。

ピアノを勉強する人は、とても残念なことに、交響曲やアンサンブル作品を聴く人がかなり少ない。

私たち指導者がそれを導かないのもいけないのかもしれない。

自分が書いた交響曲を通して、見えた事は、
作品は皆で作り上げるものだ!
それが新作となれば余計にそうだ。

ファゴットがヴァイオリンを想い、ヴァイオリンがチェロを想い、フルートがクラリネットを想い、管楽器が弦楽器を想い、指揮者が各楽器の橋渡しをする。そういった中に作品は生まれる。

ピアノ学習者は、自分の演奏する曲を模範演奏をコピーするように聴いて、あたかも自分のもののように弾くのではなく、ピアノ以外の作品を聴いて欲しい。自分で作り上げないといけないから。

各パートの役割、左手の役割右手の役割。
多角的に見えてくるはずだ。

今回、うちの生徒たちのほとんどがコンサートに聴きに来てくれた。
2年生の子は一人で会場に聴きに来てくれた。
まだ入場できない未就学児2人を家に預けて、お母様だけで聴きに来られたりもあった。
もちろんご家族大人数で来られたりもあった。

皆、シンフォニーの共創に驚いた様子だ。

ピアノだけ弾いてても、ダメ。

厳しいようだが、当たり前のことだろう。

ピアノを通して、協調の大切さと、一人で完結することは、助けもアドバイスも無く、より難しいということを学んでほしい。

子供たちが、色々な楽器のことや、楽章の感想を伝えてくれるのは、ピアノの指導者としてはとても嬉しかった!

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