交響曲『UBE』は私が書き上げました管弦楽(オーケストラ)のための、全4楽章から成るものです。この交響曲は、かつて宇部市にあった色濃い文化の薫りが、これからの宇部市にも脈々と受け継がれて欲しいという願いをもって書きました。当時、音楽が記念会館に鳴り響いていた光景や、様々な困難を乗り越えながら発展していく宇部市、またそれを取り巻く社会の複雑な様子などを、4楽章を通して壮大なオーケストラ作品として味わって頂ける作品になったと思います。幼少期の私にとっては、音楽を学ぶうえでこの上ない貴重な場所であった記念会館において、世界で活躍される村上寿昭先生指揮のもと、自らの作品をオーケストラの演奏で初演して頂けることは夢のようなことでございます。
いそべピアノ教室を運営する上で、私自身の作曲活動や演奏活動は決して別物ではありません。これらの活動は「指導者」としてある為の重要な母体となっています。いえ、これら両輪で私は成り立っております。このコンサートは、いそべピアノ教室ならびに磯部俊哉がどういう音楽なのかを改めて知って頂ける機会になるのではと感じております。どうぞ、皆様には初演の場にお立ち合い頂きたく思います。